言葉遣い
(尊敬語)相手への敬意を直接的に敬う言葉、相手や相手側の動作、態度を直接的に敬う表現。
・「~れる」「~られる」型
・「お(ご)~なる/になる」型
(謙譲語)相手への敬意を間接的に敬う言葉、自分や自分側の動作、態度を低めて表現することで間接的に敬う表現。
・「お(ご)~する」「お(ご)~いたす」
・「お(ご)~いただく」「~ていただく」
・「お(ご)~願う」
(丁寧語)間接的に相手を敬う表現で、相手との関係によって3段階に変化するのが基本。
・接頭語である「お」「ご」を頭につける言い方
・言葉を言い換える言い方
(接遇用語)来客などの接待の再に使う用語。
「わたし」を「わたくし」、「この人」を「こちらの方」と言い換えることです。
※尊敬語と謙譲語が混同していたり、二重敬語にならないよう、日頃から使い慣れておくことが肝心です。
(電話での言葉遣い)
・声だけが頼りの電話ですから、言葉遣いにも、より一層、気をつけなければなりません。
・相手の意思を性格に聴き取る能力、それに対する返答を伝える表現力、相手の意向を上司に伝える能力が備わっていなければなりません。
・電話口でとっさに口にする言葉は、その人本来の話し方になりやすいものです。正しい言葉遣いで瞬時に言えるように訓練が必要です。
(職場内での呼び方)
・社内の人に対して:敬称そのものが「さん」と同じ意味を持つものなので、敬称には「さん」をつけない。
・社外の人に対して:姓、職名のみを言うか、もしくは「部長の○○」という言い方をする。
交際業務
(弔事のマナー)
宗教によって古くからの習慣や風習があり、それぞれマナーが違います。
上司の代理として葬儀に参列する際のマナー、遺族の方への接し方、上司が参列できない場合の対応の仕方など、覚えておかなければなりません。
訃報を聞いてから通夜に出席するまでに用意すべきもの、当日のスケジュールまで全てをサポートしなければなりません。
・仏式:通夜や葬儀では、焼香をする。
・キリスト教式:白菊や白いカーネーションを献花台に捧げる。
・神式:榊の枝に紙片をつけた玉串を神前に捧げる。
(慶事のマナー)
創立記念式典や社屋落成式など慶事のパーティーなど、自社で開催する際の会場手配、その他事前準備など、招待された場合のスケジュール管理など滞りなく行わなければなりません。
慶事の種類・様式、秘書として出席する際の服装やマナーも知っておく必要があります。
・慶事の種類
結婚式、社屋落成式、就任式、創立記念式典、賀寿、叙勲、その他
・パーティの様式
ランチョンパーティー、カクテル・ビュッフェパーティー、カクテル・パーティー、ビュッフェ・パーティー、ディナー・パーティー
・服装
パーティーに出席する際の正装は、時間帯によって、形式によっても異なります。
男性の上司に付くことが多い秘書は、女性だけでなく、男性の服装についても知り、間違いなく用意できなければなりません。
秘書としての服装は、業務の一貫であり、正装で出席することはありません。
このような知識がないと、場違いの服装になり、自分が恥ずかしいだけでなく、上司や会社にも迷惑をかけることになります。
(上書き)
慶事では祝儀、弔事では供物や香典など不祝儀を持参します。
祝儀、不祝儀はのし袋に入れますが、種類や上書きを誤ると、縁起が悪かったり相手に大変失礼に当るものもあります。
慶弔にかんする知識は正確に覚え、日常生活でも役立てたいものです。
人間関係論Ⅰ
(話の効果と人間関係)
感じの良い話し方は、外見的なものと、内面的な姿勢から成り立ちます。
・好ましい人間関係は、話の効果を上げる
・話し方は相手との距離で変わる
・話の校歌の決定権は聞き手にある
(話の聞き方)
・話を聞く姿勢
相手の言葉や表面的なものに惑わされず、真意を聞く。
感情的にならず、冷静に理解する。
相手を理解しようとする気持で聞く。
先入観を持って話を聞くことは、相手の話の内容を誤解しやすいので、してはいけない。
・話を聞く態度
あいづちを打ちながら、明るい表情で聞くことによって、話しやすい環境をつくることができる。
メモなどを利用し、要点を押える。
分からない点は曖昧にせず、聞きなおしながら聞き、話を聞き終わってから質問するようにする。
相手が話しているときに自分の意見をはさまない。
人間関係論Ⅱ
(報告)迅速に正確に、相手が必要としているものから順に行います。
・報告の仕方
相手の仕事の合間を見はからう。
結論、経過の順に報告する。
文章やメモで報告する(数字の多いものは、表や図を有効利用すると分かりやすく、時間短縮になる)
(忠告)忠告はする側もされる側も慎重に行わなければ、思わぬ誤解を招いたり間違った展開になりかねません。
・忠告の仕方
事前に自分自身で事実関係を確認する…これを怠り間違った忠告をすると、自分自身が信頼性を失うばかりでなく、相手にも迷惑をかけることになります。
原因をあきらかにする…原因と対応策を考えて忠告することこそ最も大切なことです。
タイミングをはかる…他人の前で忠告したりせず、1対1で相手が受け入れやすい環境をつくらなければなりません。
忠告したあとのフォロー…忠告後は必ずフォローすることです。積極的にコニュニケーションをはかりましょう。
(説明)
説明にも順序や注意点があり、分かりやすく、相手が理解できるよう効果的に行わなければなりません。
・説明する内容の概略を言う
・これから話す内容のポイント数を言う(大まかな時間を読むことができ、相手も聞く態勢になります)
・相手の反応を見ながら話す(複雑な内容などは、反応を確認しながら進め、理解しやすい言葉や話し方で説明しなければなりません)
・写真や図表を利用する
・相手の質問や疑問点を聞く
その他
(来客の応対)
・お辞儀の仕方
会釈:角度は15度、約1.5メートル前方の床を見るようにします。軽いお辞儀です。
敬礼:角度は30度で、約1メートル前方の床を見るようにします。一般的なお辞儀です。
最敬礼:角度は45度で、約50センチメートル前方の床を見るようにします。もっとも強い敬意を表す例で、お礼やお詫びをする丁寧なお辞儀です。
・席次
上座や下座は、室内だけでなく乗り物でもあります。
お客様に失礼にならによう気を配らなければなりません。
・お客様の案内
廊下の歩き方
お客様に廊下の中央を歩いていただくため、秘書は右斜め45度の2~3歩前を歩きます。行き先は、右手の手のひらで示します。
階段の上り降り
階段は上るときも降りるときも、自分がお客様の下側にくるようにします。
一言アドバイス
この分野は、秘書だけでなく、日常とても役に立ちます。常識ある人として身につけておくと、あらゆる面で優位になると思います。
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