技能（秘書検定に合格したい！）

郵便の知識

（郵送方法）
・現金書留：現金を郵送したい場合に利用します。
中に手紙を同封できるので、訃報の知らせを受けたときなど、弔意状を同封した不祝儀を郵送することもできます。

・書留：現金以外の重要なものを郵送したい場合に利用します。
小切手、手形、商品券など郵送したい時に利用すると、発信や受取の証拠にもなるので便利です。

・簡易書留：重要書類や原稿等を郵送する場合に適します。

・速達：上記郵送方法とあわせての利用も可能です。

文書の取り扱い

秘書は、上司の代筆も行いますので、書き方などの知識と同時に送る時期や、時候の挨拶なども知っておかなければなりません。

社内文書の種類

・回覧文書：連絡内容を社員全員、関係者に順番に回し知らせる文書です。

・議事録：会議の記録として書く文書です。

・稟議書：決裁を受けるために書く文書です。決裁する側は決裁印を押し、記録として残します。

社外文書の種類

・案内状：式典、イベントなど、不特定多数の人に知らせるために書く文書です。

・通知状：会議の開催、移転など、特定の人に知らせる文書です。

・照会状：在庫の有無や着否、残高などを問い合わせる文書です。

・回答状：照会状に対する返事の文書です。

敬称

・御中：会社等の団体名につける

・各位：多数の人に同一文書を送るときにつける

・殿、様：役職名や個人名に役職がついているとき

・様、先生：個人名につけるとき

社交文書の種類

・紹介状：知人を面識のない相手や取引先などに引き合わせるために書く文書で、名刺に紹介文を書いたもの、封書にしたものがあります。

・挨拶状：年賀状や書中見舞など、季節の挨拶状も含まれます。開店、移転の際に書くのも挨拶状です。

・礼状：出張先でお世話になった方など、感謝の意を表するときに書く文書です。

・慶弔状：慶弔行事に直接出席できない時に書く文書で、現在は祝電や弔電が通例になっています。

・招待状：特定の人を招待したいときに書く文書です。通常は返信用はがきを同封し、出欠の確認をします。

・見舞状：病気や災害を見舞うときに書く文書です。

文書取り扱いについて

・文書の発信
文書受渡し簿、発信簿などに記帳します。
「親展」「重要」など、わきづけを明確に書きます。
郵送の場合、内容物により郵送方法を選びます。書留などの場合、郵便局で郵便物受取の控えをもらい、私信、公信とも保管します。

・文書の受信
秘書が開封してはいけないもの
上司の個人名で郵送されてきたもの。書留や現金書留の類で、上司から指示のないもの。
社用封筒以外で郵送されてきたもの。社用封筒でも裏に、個人名、住所の記載があるもの。「親展」などわきづけがかかれているもの。

・秘書が開封すべきもの
ダイレクトメール、社用封筒と届いた文書

・開封後の処理
受信簿に記帳し、必要なものは受領印をもらう。内容を確認し、重要と思われる箇所にアンダーラインなど引く。また、重要なものや至急のものを封筒とともに、上から重ねる。添付書類の有無を確認し、請求書や明細書が同封されている場合は、金額を確認、ないように関係ある資料など添えておく。明らかに不要と思われるものは破棄する。他部署の郵送物が間違って届いた場合は、速やかに担当部署へ渡す。

・上司への受渡し
受信簿に記帳し、受領印をもらう。
開封した文書、未開封の文書を区別し、開封したものは、クリップなどでとめて渡す。
上司からの指示により、重要書類の受領を電話などで発信者に連絡する。

・秘文書の取り扱い
「秘文書」とは、会社の重要事項などが記載されている文書のことです。

社外へ郵送するとき

文書を厚手の封筒に入れ「秘」の印を押し、別の封筒に入れ、受信者の住所氏名を書き「親展」のわきづけを書く。文書受渡簿、文書発信簿に記帳し、書留・簡易書留で郵送、受取人に電話で秘文書発信の旨を連絡する。

社内での取り扱い

文書の受渡しの際には、必ず文書受渡簿を利用し、受領印をもらう。社内で持ち歩く際には、「秘」の印を押した封筒を持ち歩かず、無印の封筒に入れて持つ。コピーの配布は、文書に番号を打ち配布先記録をする。保管は一般文書とは別にし、鍵のかかるキャビネットなどに入れ、上司と秘書が鍵を持つようにする。破棄する場合は、シュレッダーにかけるか焼却する。

会議に関する知識

（会議用語）
・招集、召集：会議開催にあたり、出席者を集めることです。召集は国会の場合のみ使います。

・議案：会議において討論、議決するための原案で、協議事項とも言います。

・提案：議決を求めるために、会議に議案提出することです。

・定足数：必要最小限の人数のこと、採決に必要な定足数と、開催における定足数の意味に使われます。

・動議：会議中、高等で予定外の議案提出することです。

・諮問、答申：上位者が下位者に意見を求め、それに対し答えることです。

ファイリング

（整理方法）
・相手先別整理：相手の名称別にまとめておく、会社名や個人名で五十音順に並べます。

・主題別整理：カタログの製品別、商品別に整理、ないようによって分類する方法です。

・標題別整理：「請求書」「納品書」などタイトル別に整理します。

・形式別整理：「礼状」「慶弔状」など、書類の数が少ない時に用い、文書の形式別にファイルします。

・一件別整理：取引に関する書類を、その内容の経緯がわかるように始めから終りまで順序正しく整理し一冊にまとめる整理方法です。

（名刺整理）
名刺はビジネスマンにとって欠かせないもの、名前を覚えるだけでなく、相手の重要な情報源でもあります。

・名刺整理箱
長所：名刺の大小に関係なく、多数の名刺を収容できる。名刺の追加、差し替え、破棄が簡単である。
短所：取り出しにくく、持ち運びに不便。一覧性がない。

・名刺整理簿
長所：一覧性があり、持ち運びに便利。
短所：一定の大きさの名刺しか収納できず、大量の名刺収容には不向き。追加、差し替え、破棄がしにくい。

オフィスの環境設備

（オフィスレイアウト）
・入口から上司席が直接見えないように工夫する。
・上司席の後ろ側、左側が窓になるような配置にする。
・上司と秘書が同室の場合、向き合わないように配置する。

一言アドバイス

書類の管理、社内外での文書の取り扱いは、会社の信用に関わる大事なこと。細心の注意をはらいながら、効率よくできる環境をつくっていくといいと思います。